栃木県にある「雨巻山(あままきさん)」へ登山してきました。
私にとっては初めての登山。そうです。とらせいは完全に初心者です。
きっかけは富士山を観光で初めて見た時にその雄大さに圧倒され、いつか登ってみたいと思っていたのですが、登山熟練者の友人がそれなら一緒に登ってくれると言ってくれ、富士山の前にいくつか別の山で練習することを提案してくれました。
いきなり初心者が富士山挑戦は無謀ですものね。
トレーニングを兼ねて、まずは雨巻山へ登りました。
熟練者の友人が一緒なので、装備や所持品などの準備は不足もなく、しっかりサポートを受けて登山することが出来ましたが、初心者であるが故に登山への考え方や向き合い方などに間違った思い込みがあり、登山中に教えられたことや学んだことがたくさんありました。
この記事では、そんな登山初心者の私が、初めて登山をした時に陥った危険な思い込みと注意すべき心得5選について紹介します。
もし私と同じように、これから登山しようと思っている初心者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
「雨巻山」のインフォメーション
・標高:533.3m
・住所:〒321-4212 栃木県芳賀郡益子町上大羽
思い込み① 標高=難易度だと思っていた
元々トレーニングとして登る予定だったのは2000m級の山でしたが、天候の影響でスケジュールに合わず、急きょ今回の雨巻山に変更しました。
2000mから500mと落差もあり、登山人気で有名な高尾山よりも低いので、私は初心者にも関わらず「500mなら楽勝かな」なんて考えていたのです。
いざ登ってみると、足はパンパン、喉はカラカラ、雨で地面が濡れ足場も悪く、友人のフォローを受けながらで何とか登頂。まったく楽勝ではありませんでした。
「標高と難易度は必ずしも比例しない」とは、友人の言。
山のタイプ、ルート、天候等で低山でも油断してはいけないと教えられました。
心得①:変な先入観を持たず、心身準備を以て登山に臨むこと
疲労で集中力がなくなっているので、休憩明けは忘れ物にも注意。
思い込み② 水地より陸地が安全だと思っていた
入山してまもなく、友人は最初に基本的な歩き方を教えてくれました。
山道は道路とは違うので木の根や岩、石ころ等にも気をつけて歩かないと意外にあっさりと足首を捻って捻挫してしまうそうです。
足元に注意を払いながら進んでいくと、途中、小さな川に沿って岩場を歩く「沢コース」に差し掛かりました。
私は川の中に足を入れてしまわないよう、足元に注意を払いながら岩と岩を渡っていきました。靴の中に水が入ってしまうのも嫌ですし。
友人が振り返り、そんな歩き方をしている私に気がつくと、「今日みたいに雨で濡れた岩は滑って危ない。浅いところならむしろ川の中に足を入れてしまったほうがいい。そもそも登山靴は水が浸み込まないようにできてるから」とのこと。
必ずしも水地(川の中)より陸地(岩場)が安全とは限らないのですね。
心得②:条件によっては陸地より水地の方が安全な場合がある
色々学びながらも、友人と楽しく会話しながら山道を進んでいると木の根を踏んで一瞬足首がグニャ…! ヒヤリとしました。油断大敵。気を引き締めます。
思い込み③ 後続に追い抜かれてはいけないと思ってしまった
登山も中盤、徐々に体力を奪われ、歩くペースも遅くなってきた頃、ふと後方を見ると、遠くに別の登山者が登ってくるのが見えました。
この時、私はなぜか「追い抜かれてはいけない!」と思ってしまいました。
普通に考えれば追い抜いてもらうのが当たり前なのに、おかしな競争心もあって追い抜かれるのは恥ずかしいなどと、身の程知らずな感情を抱きました。
当然、みるみるうちに追いつかれ、友人と二人で足を止めて道を譲りました。友人と後続の方がすれ違う時に「こんにちは」と互いに挨拶しているのを見て、自分の思い込みや競争心が恥ずかしくなりました。
心得③:登山ペースは人それぞれ。競争したり張り合うものではない
追い抜かれないように慌てて登ったりしてしまうと、落石を引き起こし自身や後続へも危険なため、戒めたいと思います。
思い込み④ バテることが恥ずかしいと思ってしまった
最近私は筋トレや運動をしていたので少々体力に自信がついていたこともあり、「低山でバテたら恥ずかしい。馬鹿にされるんじゃないか」などとダメダメ感情を持っていました。
登山中盤ですでにバテ気味だったのに、我慢や意地、見栄を張って登り続け、頂上まであと少しのところで限界がきて、友人に休憩を申し入れました。
その時、友人はトレーニングのためにあえてメインコースではなく、少し負荷のかかるコースを選択してくれていたこと、また、初心者には少し早いペースで歩いてくれていたことを教えてくれました。
私がなかなかギブアップしないのを心配していて、やっと休憩を申し入れてきたときホッとしたそうです。
もちろん友人はまったく馬鹿にするようなことは言いませんでした。本当の登山熟練者はマウントを取るようなことはしませんね。さすがです。
心得④:辛い時は無理をせず休憩する。それを笑うような登山者はいない
「前傾姿勢で歩くと勝手に足が出て体力消耗が少ない」とバテる私に友人からアドバイス。
なら「リュックを前に掛けたら自然と前傾姿勢のなるのでは?」と素人の発想で聞いてみると、「リュックを背負っていれば後方に転倒した時にクッションになる」とのこと。なるほど~。色々と学ぶことが多いです。
思い込み⑤ 水分補給の大切さを甘く考えていた
水分補給は大事。
もちろんわかっているのですが、その必要な量に致命的な誤認識がありました。
普段の運動や筋トレなど地上で行っている時を参考にして、漠然と2000mなら2L、500mなら500mlかなと思っていましたが、友人から500mなら最低1.5~2Lは欲しいところだと言われました。
内心「本当かな?少し多くない?」と半信半疑で飲料を購入しましたが、山を登り始めると、喉が渇く乾く。用意した水分がどんどん消費されていったのです。
結果、下山するまでに私は2L以上を消費していました。もし途中で水分が無くなっていたらと思うとゾッとしました…。
心得⑤:水分は命に直結する。荷物になっても十分余裕を持って用意する
山頂から山を降るとき、疲労と水分枯渇で足がつりはじめました。
友人曰く「下山の時が一番足腰に負担がかかり尻もちをつく人もいる」とのこと。下山のことも考えて体力、水分を管理することが大切ですね。
オマケ(その他ギャラリー)
この日は、雨巻山⇒流しそうめん⇒芳賀温泉⇒宇都宮城⇒宇都宮餃子⇒佐野ラーメン⇒栃木土産と、一日中栃木県を満喫しました。
※画像をクリックすると拡大できます。
最後に
いかがでしょうか。
私にとっては反省ばかりの初登山でしたが、実際に経験してみないと分からないことが多く、色々学ばせてもらいました。
このトレーニング登山の経験を活かして、いずれ富士山登頂を目指したいですね。
自身の「バケットリスト」の項目24(ふ・じ)にも掲げています。
24. 富士山に登る
※【追記】2022/09/03 富士山に登って来ました!
今回はトレーニングが主目的とはいえ、初めての登山は想像以上に楽しいものでした。
大自然の中に身を置きながら、身体を動かして汗をかく清々しさ。そして苦しいながらも頂上に着いた時の達成感は普段の日常では味わえないものばかりです。
また、登山者同士の挨拶や交流、初心者へのサポートなど、とても健全な空間だと思いました。
友人がいつもお世話になっている方にもお会いしましたが、色々と良くして頂いて感謝いたします。流しそうめんやその他たくさん、ごちそうさまでした。登山中に食べたシャーベットゼリーはホント生き返るようでした。
そして何よりも、私の初登山を全面的にサポートしてくれた友人に最大限の感謝を。
とらせいでした。
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