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【新選組を行く】ゆかりの地 井上源三郎資料館

新選組

NHK大河ドラマ「新選組!」第20回「鴨を酔わすな」にて、放送の最後に「新選組を行く」で紹介された井上源三郎資料館に行ってきました。

この記事では井上源三郎資料館のインフォメーションやゆかりの地を巡った様子などをドラマの感想を交えながら写真付きで紹介します。

動乱の幕末。その歴史の一端を垣間見てはいかがでしょうか。

東京日野市にある八坂神社。天然理心流の門人達が奉納した額には勇や沖田と共に試衛館の兄弟子である井上源三郎の名があります。源三郎は八王子千人同心という江戸の西の守りを固める半士半農の家に生まれ18歳の頃、近藤周助に入門。地道に稽古を続けた源三郎は免許皆伝にまで至ります。近藤らと共に新選組を結成すると六番組長という重責を担うのです。(井上源三郎の子孫の方曰く)『11歳で新選組に入りました甥の泰助の話によりますと普段は無口で温厚な方だったそうなんですけどね、いざ、こうって言うとテコでも動かなかった。結構頑固だったみたいです』。近藤や土方に信頼された源三郎は新選組において、隊を纏める大きな役割を果たしていたのです。

NHK大河ドラマ「新選組!」 新選組を行く「六番組長 井上源三郎」

インフォメーション

井上源三郎資料館

・入場料:大人 500円 小・中学生 300円
・住所:〒191-0011 東京都日野市日野本町4-11-12
・開館時間:12:00-16:00
・休業日:月~土(日曜も休業する週あり)

アクセス

・JR「日野」より徒歩5分

注意事項

・当館に駐車場はありません
・開館日は公式HPにてご確認ください

目的地までのルート

実際のルート(写真付き)
  • STEP1
    日野駅

    日野駅の表に出ます。

    すぐ右側を向いて歩いて行きます。

    手前に横断歩道が見えてきました。

    この横断歩道を渡ります。

    左側の、ちょうど白い車が出てきている道に入って下さい。

    不動産会社の左横のこの道ですね。

  • STEP2
    幹線市道II-53号線

    幹線市道II-53号線を真っ直ぐ進みます。

    道なりに歩いて行きます。

    十字路に出ますので右折します。

    目の前に新選組のトレードマークである「だんだら模様」の看板が出ていますね。

    目的地まであと130mです。待ってて源さん!

    道なりに真っ直ぐ歩いて行きます。

    目的の資料館は向かって右手側に見えてくる筈です。

    あ! 遠くに紫色の「のぼり旗」が見えます。あそこだ。

  • GOAL
    井上源三郎資料館

    「井上源三郎資料館」に到着です。

井上源三郎資料館

「のぼり旗」には「新選組六番隊組長 井上源三郎」の文字がはためいています。

井上源三郎は近藤勇や土方歳三と同じ多摩の出身で、試衛館では近藤の兄弟子にあたる人物です。皆からは「源さん」と呼ばれ、慕われていました。

大河ドラマ「新選組!」で井上源三郎を演じるのは小林隆さん。この方も三谷幸喜作品には欠かせない名優の一人ですよね。土方歳三を演じた山本耕史さんと小林隆さんは、三谷幸喜さんが手掛けた大河3作品のいずれにも出演しており皆勤賞ですね。

温和で奥ゆかしい性格の源さんは、常に近藤の傍に身を置き、劇中、特に新選組が誕生してからでしょうか、 辛い状況や判断を迫られる近藤や土方の心の支えになっていたと思います。

土方が謀反を企てた責めを負わせ切腹させる人物を葛山武八郎(かづらやま ぶはちろう)に決めた時、

源三郎「お決めになられたんですね」
土方「俺が好き好んでこんなことしてると思うな。…いや、人にどう思われようが構わない。ただ、源さんには分かっていて欲しかった。…俺も甘いな」
源三郎「心中お察しします」
土方「すべては新選組のためだ」

鬼の副長と恐れられた土方も、兄のような存在である源さんだけには弱さを見せるシーンが大好きです。

入館料を支払い資料館の中へ入りましょう。なお館内は「撮影禁止」のため、軽く文章で館内の様子を説明しますと、15~20畳ぐらいの広さで壁側が全面ガラス張りになっており、井上源三郎ゆかりの書状や武具等が所狭しと展示されていました。

<井上源三郎資料館内>
・天然理心流剣術免許
・大和守源秀國
・御上洛御供旅記録
・etc

詳細は「公式HP」をご確認下さい。もちろん新選組や源さんのファンであればぜひ資料館に足を運んでみてはいかがでしょうか。観覧は込み具合にもよりますが、基本的に自分のペースでじっくりと見ることができると思います。五代目子孫である井上館長が展示品の紹介をしてくれました。

源三郎の兄・松五郎さんが記した「御上洛御供旅記録」から、文久3年に壬生で源三郎、土方、沖田、山南、斉藤と会い、その時彼らが「何分近藤天狗二成候」と近藤勇が自惚れていることに腹を立てていることを相談しているような様子が見てとれるのが興味深かったです。近藤も土方たちも人間臭さがありますよね。

館外に出ると、当時のものでしょうか、大河ドラマ「新選組!」のポスターが飾ってありました。おぉ~、いいですね。カッコいい! 源さんのキリッとした表情が鳥羽・伏見の戦いでの雄姿と重なります。この戦いで銃弾を受けた源さんは倒れ、あの土方が人目もはばからず大泣きします。それほど新選組にとって源さんの存在は大きなものでした。

「天然理心流木刀」がありました。館長から「1000回振って帰って下さい」のユーモアある声掛けが(笑)。

なんと木刀も販売しているのですね。それこそ「新選組ゆかりの地巡り」を完遂できたら記念に一振り購入したい、なんて思いました。よーし、頑張ろう!

大満足の井上源三郎資料館。帰り際にお菓子をくれたり、「写真撮りましょうか?」と声を掛けてくれたり等、館長とスタッフの皆さんがとても暖かく接して下さったのが印象的でした。「いいんです、好きでやってるんで」と、はにかみながらお世話をする源さんの姿が重なって見えましたね。

八坂神社

ここからは井上源三郎資料館以外に立ち寄った、新選組ゆかりの地をご紹介させて頂きます。

まずは八坂神社。ここには「ある物」が奉納されています。

境内に入ると、…おや? あの後ろ姿は…!

新選組の隊服を身に纏った方々がお参りに来てました。

なんと絵馬も新選組仕様。面白いですね~。

私もしっかりとお参りさせて頂きました。ただ、残念ながら奉納された「ある物」の現物を拝むことはできませんでした。その「ある物」の正体とは…

天然理心流の門人達が奉納した額、「天然理心流奉納額(てんねんりしんりゅうほうのうがく)」です。

「井上源三郎」。源さんの名前がありましたね。奉納額が八坂神社に奉納されたのが安政5年(1858年)。源さんが戦死したのが慶応4年(1868年)、10年後でした。

劇中、自分は戦に向いてないと言う周平に、自分も同じだと優しく励ます源さん。

源三郎「俺はな周平。自分の人生が可笑しくってしようがないんだ。試衛館の門人として一生を終えるとずっと思ってた。江戸の片隅で平穏な人生を全うするって。それが今じゃ新選組の六番組長。こうして戦場で薩摩と向かい合ってる。自分の人生こうあるべきだなんて思わない方がいい。まずは飛び込んでみることだ」

常に周平の身を案じ成長を見守ってきた源さんは、周平にとってまるで父親のような母親のような存在でした。一時、周平が監察の浅野薫に唆され新選組脱走に加担してしまい切腹を命じられた時も、源さんは必死に周平を守ろうとしました。親子以上の絆で結ばれた二人、戦には向いていないと語り合う二人。しかし、この会話の直後に悲劇が待っていました…。

嶋崎勇は後の近藤勇。沖田惣次郎は後の沖田総司です。この時、土方はまだ門人ではありませんでした。

源さんのお兄さん、松五郎さんの名前も近藤周助に続いて書かれていますね。

ちなみに先ほどお参りされていた「隊士」の方々は、日野の町のゴミ拾いもされていました。すれ違う時、お互いに「こんにちわー」と挨拶を交わしました。「(市中見回りご苦労様です!)」と心の中でエールを送りました。

井上源三郎の墓

続いて宝泉寺です。ここには源さんのお墓があります。

お寺の境内でお墓を探します。…お、あれかな?

「新選組 副長助勤 井上源三郎之………碑?」。あれ、お墓ではないですね。

ふと遠方を見ると新選組「のぼり旗」が見えますね。あそこか!

看板が出ていました。「誠願元忠居士」ですか。源さんらしい法号ですね。

「井上源三郎の墓」です。手を合わせお参りした後、写真を撮らせて頂きました。

鳥羽伏見の戦いで新選組が敵から銃弾の猛攻を受け、もう刀の時代は終わったのかも知れないと呟く土方に、あの温厚な源さんが珍しく怒りの表情を見せ「寂しいこと言わんでください!」と語気を強めます。

周平を庇おうと敵前に立ち塞がった源さんの刀身に銃弾が当たり弾かれる演出は、時代が終わろうとしている刀の最後の意地を表しているようで痺れましたね。源さん、格好よかった。

新選組のふるさと歴史館

まだ時間が余っていたので地図アプリで周辺を調べていたところ、この歴史館が目に止まり来てみました。

日野市立新選組のふるさと歴史館。何が展示されているのか事前情報を入れてないので楽しみです。

源さんを演じた小林隆さんと井上源三郎資料館の井上雅雄館長の写真がありました。良い写真ですね。

ドラマでは鳥羽伏見の戦いで亡くなったはずの源三郎が大阪で療養していた近藤の前に姿を現します。その姿は虚ろで揺らいでおり、近藤はそれが幻影(幽霊?)であることを理解し源三郎の死を悟ります。

会話の中、涙を拭う源三郎に近藤は「馬鹿。死んだやつが泣いてどうする」とたしなめ、源三郎は思わず「そっか」と呟き、おどけた表情で舌を出す。当時この源さんの「舌ペロ」がすごく印象に残っていましたね。オジサンなのに可愛らしい、小林隆さんの名演技でしたね。

撮影禁止の為、展示品の写真はありませんが、1階は新選組の歴史を辿る興味深い展示品がたくさんありました。

ちなみにこの日は2階で「描かれた新選組Ⅹ(テン)」という企画展が開催していました。「描かれた」ということで新選組を題材にした漫画や映画、ドラマ等の作品が展示されていました。

嬉しいことに大河ドラマ「新選組!」の撮影で扱われた小道具の展示品がありテンションが上がりました!「試衛館の看板」や「壬生浪士組の看板(劇中、精忠浪士組に真っ二つに割られたやつです笑)」。近藤勇が描いたドクロの下書きなども展示されていました。実際に近藤勇を演じた香取慎吾さんが練習で描いたものだそうです。ドクロの額に「肉」マークが描かれていて思わず笑ってしまいました。いや~、たまたまだったけど来て良かった~。

その他ギャラリー

※画像をクリックすると拡大できます。

最後に

ちなみに源さんは劇中なぜか不幸な目に合ってしまうことが結構ありました。浪士組が結成され京に上る際一人だけ仲間と違う組にさせられたり、寺田屋大騒動で急に茶番に巻き込まれ土方に突き飛ばされたり(笑)。

特に好きな迷シーン(?)は、近藤一派と芹沢一派が浪士組の人事で揉めるところ。

土方「では副長は私と山南くんが務めさせて頂きます。…そうだ、井上くんにも加わってもらおう。3人副長ということで」
源三郎「勘弁してください。平の隊士で結構でございます」
~中略~
山南「となると局長3名、副長2名、副長助勤9名ということになります。…平の隊士は源さんあなただけだ」
芹沢「ふっ。頑張れよ」
源三郎「私もできればその助勤というやつに」

双方譲らない結果、源さんだけが下っ端になってしまう流れが可笑しく、思わず私も芹沢鴨のように吹き出してしまいました。源さんの謙虚な性格が仇になってしまいましたね(笑)。

謙虚で温和で皆に愛された源さん。

“自分の人生こうあるべきだなんて思わない方がいい。まずは飛び込んでみることだ”

周平に語りかけたこの言葉は、今の私に刺さりました。先入観や常識に囚われず、これからもやりたいことをやって、自分に正直に、人生を悔いなく楽しく生きていこうと思わせてくれました。

とらせいでした。

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