NHK大河ドラマ「新選組!」第4回「天地ひっくり返る」にて、放送の最後に「新選組を行く」で紹介された桜田門に行ってきました。
この記事では桜田門のインフォメーションや実際に最寄駅から歩いたルート、ゆかりの地を巡った様子などをドラマの感想を交えながら写真付きで紹介します。
動乱の幕末。その歴史の一端を垣間見てはいかがでしょうか。
安政7年。1860年。3月3日。大老、井伊直弼は江戸城登城の途中に殺害されました。襲撃したのは水戸藩を中心とする脱藩した浪士18名でした。この頃開国へと傾く幕府に対し水戸藩をはじめとする尊王攘夷派は激しく反発していました。幕府存亡の危機に井伊直弼は大弾圧を加え水戸藩には過酷な処分を下します。「もはや井伊を討つしか道はない」、浪士達は城へ向かう僅か400mほどの道で暗殺を決行したのです。土方歳三は無念の死を遂げた井伊大老を消える雪に例え句を詠んでいます。”ふりなから 消ゆる雪あり 上巳(じょうし)こそ”
NHK大河ドラマ「新選組!」 新選組を行く「桜田門と江戸城」
インフォメーション
・入場料:無料
・住所:〒100-0002 東京都千代田区皇居外苑1-1
・開場時間:24時間
・休業日:なし
・有楽町線「桜田門」より徒歩1分
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目的地までのルート
- STEP1桜田門駅(有楽町線)
出入口3から外へ出ます。
スッキリとした青空が清々しいです。さて…お目当ての桜田門はどこにあるのかな? …え? 白々しくてスミマセン(笑)。駅名が「桜田門」駅ですからね。はい、もう見えてます。
- GOAL桜田門
桜田門に到着です。今までで最短かも。
桜田門
桜田門は内桜田門(桔梗門)と外桜田門(高麗門)の2つがあり、こちらは外桜田門になります。
1961年(昭和36年)に重要文化財として国指定されています。1923年(大正12年)の関東大震災で壊れたものの再建され現在に至ってるそう。
そして、安政7年(1860年)3月3日に大老の井伊直弼が屋敷からの登城中に水戸藩士に襲撃された事件、「桜田門外の変」の舞台にもなった場所です。
大河ドラマの第4回では、この大事件の前日から始まり、試衛館道場の金策に困った近藤が稽古代を滞納している水戸脱藩の入門者「広岡子之次郎」を訪ねるところから物語が展開していきます。
実戦向きの天然理心流を短期間で学びながらも、あちこちで借金を作り女と遊ぶ広岡の様子に只事ではないものを感じる近藤に、広岡と同郷の芹沢鴨(せりざわかも)が「明日の朝、楽しみにしてな。天地がひっくり返る」と意味深な言葉を投げかけます。
この辺のやりとりは史実ではなく創作だと思いますが、ミステリー要素もあって当時一気に物語に引き込まれた記憶があります。話の持っていき方もスムーズで、さすが三谷幸喜氏の脚本ですね。
ちなみに桜田門の向かい側には警視庁があります。ドラマ「相棒」も好きなのでテンションが上がりました(笑)。
…と、失礼。新選組の話でしたね。この回で初登場した佐藤浩市さん演じる芹沢鴨は、新選組の初代筆頭局長でドラマ前半のキーパーソンと言っても過言ではありません。でも当時の私はまったく新選組に詳しくなく「店の主なんて端役に佐藤浩市を起用するの勿体ないなー」などと呑気に思っていたのはいい思い出です。まさかあんなに重要な役割だったなんて…。
ちなみに芹沢鴨の詳細については、別の記事「弘道館」で紹介しています。
芹沢「水戸脱藩、芹沢鴨」
近藤「カモ?」
芹沢「一度聞いたら忘れねえだろ?」
幕末でも変わった名前だったんですね。今で言うキラキラネームでしょうか?(本名ではないようです)
それにしても暑い…。
この日は2月11日だったのですが最高気温はなんと14℃超え! 思わず着ていたダウンジャケットを脱ぎました。前日は東京でも雪が降るぐらい寒かったのに極端です。
雪と言えば「桜田門外の変」が起こった日も、季節外れの雪が降ったと記録に残っています。でも今日は真逆。たまらず日陰に避難。
門のアップです。さすが要塞(城)を守るためのものであって分厚いですね。
城内に入られたら終わり…。大老の登城中という僅かの時間にかけた水戸藩士の決意など歴史の一端が垣間見えたような気がします。
皇居外苑
さて、せっかく皇居まで来たので外苑をぐるっと歩いてみたいと思います。
石垣とビル群。過去と現代が混じり合う不思議な光景ですね。
1周約5kmですか。結構歩きますね。
柵や交番があり、当然警備がしっかりとされています。今も昔も日本のお膝元。こんなところで起こった「桜田門外の変」は正に「天地がひっくり返る」衝撃だったことでしょう。
気を取り直して歩いて行きます。木々や芝が綺麗に手入れされていて気持ちいいですね。散歩が捗る捗る!
坂下門。
桔梗門(内桜田門)。
大手門。
受付することでもう少し中に入っていけるようです。この日は時間の都合で断念。
向かいのビル群。フリー画像みたいで面白かったのでパシャリ(笑)。
平川門。
北桔橋門。
「タイムよりゆとり」。東京マラソンを翌月に控えてか、老若男女たくさんのマラソンランナーが走っていますね。
乾門(上覧所跡)。
懸命に走るランナー達を見ていると私も走りたくなってきますね。
自身の「バケットリスト」にも以下の項目を掲げているので今後チャレンジしていきたいです!
- 10kmマラソンを完走する
- ハーフマラソンを完走する
- フルマラソンを完走する
半蔵門。
様々な「門」を経て、そろそろ1周できそうです。いい散歩になりました… ん?
真正面。ビルとビルの隙間に見える特徴的なアレはもしや…?
国会議事堂! 生で見たことないので寄り道します!(←おい、東京に何年住んでる?)
おー、見えました。どうやら裏手側に来てしまったようですね。
柵越しの国会議事堂。なんだか意味深な風刺画っぽく見えます(苦笑)。
表に回り1枚。日ノ本(太陽)を背負った議事堂。イイですね!
同じく日ノ本(太陽)を背負った首相官邸。
さて、寄り道はここまでにして1周しちゃいましょう。
外桜田門まで戻ってきました。すっかり陽も長くなってしまいましたね。
その他ギャラリー
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最後に
芹沢「尽忠報国の士、天晴れなり!」
桜田門外の変を起こした水戸藩士達を労う言葉を叫ぶ芹沢鴨。芹沢の予告通り天地がひっくり返るような大事件が起こり、その凄惨な光景に近藤は戦慄しこの回は終了します。第4回「天地ひっくり返る」のタイトル回収ですね。
序盤は三谷氏の脚本らしくかなりコメディ色が強かったのですが、この回を経て一気に不穏な状況になっていきます。初登場の芹沢鴨の存在がとにかく不気味で、動乱の世が動き出したことを予感させるいいアクセントになっていると思います。
芹沢鴨は今後、超重要な役回りになっていくのですが、こうやって登場人物一人一人をじっくり掘り下げて物語を展開できるのも、長尺だからこそできる大河ドラマの魅力ですね。
とらせいでした。
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